林業・お茶栽培・花火師 複数のナリワイを持つ豊かな暮らし


2017年3月29日

【この記事は、田舎ラボ事業の一環です。嶺北の暮らしや移住に興味を持つ若者が、地域での仕事やナリワイに焦点を当てた取材をお届けします】
「地域おこし協力隊」というものをご存知でしょうか。
 
嶺北地域には、地域おこし協力隊の縁でこの地に移住してきた方が多くいます。
 
今回は、協力隊つながりで本山町に在住している移住者の北出聖佳さんと川端俊雄さんにお話を聞いてきました。
 
リアルな田舎暮らし

本山町の山のふもとから坂を上って車で約40分。

 

慣れない山道をふらふらと運転して二人のお家たどり着きました。

まず出迎えてくれたのは、愛犬のリンちゃん。

ずっと敷地内をぐるぐると走り回っていました。

それもそのはず、ずっと走り回れるくらい家の敷地が広いのです。

 

聞くところによると、裏手の山の一角も敷地とのこと。

移住して数年でこんな条件の物件に住めるとは。

 

そんな敷地に立つおうちは、広々とした古民家。

早速お邪魔させていただくと、おしゃれなフローリングの床に木の家具が並んでいました。

 

これらすべて、なんと床の張替から家具の製作まで、川端俊雄さんが作ったそうです。

川端さんは、現在林業をメインに仕事にしておられますが、耐震改修工事業務やラフティングのガイド・夏場には花火の打ち上げ師をもこなされるのだとか。

 

幅広くいろいろなことをされていますが、聖佳さんも素敵なことをされています。

広い土地を利用して鶏を飼っていたり、

これまた広い敷地を利用してお茶を栽培していたり、

 

さらには畑での野菜作りや、田んぼでお米も作っているとのこと。

裏手の山には、狩猟のワナを仕掛けており、獣害を防ぐための鹿を獲ることもあるそうです。

 

また、お茶の栽培に関してはおいおい製品化することも考えていたりと、ネタは尽きないご様子。

これら野菜作りやお茶の栽培・狩猟に関しては、北出聖佳さんの方が積極的におこなっているそうです。

女性ながらも、狩猟の免許も取得されたそうです。

 

一体、二人でいくつのことをやっていらっしゃるのか、数え切れないほどです。

 

取材中にも、スキマ時間に何やら作業をされていました。

おもむろに裏の山で薪を集め始める川端さん。

一体何のために集めているのかというと、薪風呂用の薪を集めていたとのこと。

壊れた薪風呂を修理して薪風呂が使えるようになったので、今は毎日のお風呂は薪風呂に入っているそうです。

 

仕事から食・生活に関することまで、自分たちで作り上げているとは・

二人だけとはいえ、とっても豊かな暮らしです。

 

「自分のやりたい」を最大限に実現する移住を
そんな暮らしを営むお二人、一体どんな経緯で移住に至ったのかを聞いてみました。
 
 
まず、もともと林業をしたいという思いを抱いていた川端さん。
大阪のご出身で、移住前は林業の業界はまったくの未経験。
 
そこで、地域に入り込みながら技術を習得できる地域おこし協力隊を探すことに。
しかし、林業での募集は全国的にも少なく、なんとか本山町の協力隊を見つけて、やっと林業に関わり始めたそうです。
 
実は、過去に車で旅行をしていたときに本山町に宿泊したことがあり、そのときに地元の方のやさしさにふれた経験があったので、ここならと移住を決めたそうです。
 
いまは移住してきて、4年目になるそうです。
自分の裁量で林業を営むシステムを構築しつつ、紹介してきた通りさまざまなナリワイを営んでおられます。
 
 
 
 
一方の北出さんは、滋賀県出身。
京都の大学を卒業後、ワーキングホリデー利用して、カナダなどの海外でしばらく生活していました。
 
しかし、自分の理想とする気候の土地を求め、帰国。
土に近い暮らしをしたいという思いを実現するために、各地の農家を訪ねながら、定住する土地を探していたそうです。
 
そんな中、高知県安田町の「いえづくり教習所」というプログラムに参加したことがきっかけで、川端さんと出会ったそうです。
そうして、2016年4月から本山町の地域おこし協力隊に着任し、現在に至ります。
 
 
 
 お二人とも、自分のやりたいことを基準にどこで暮らすかを検討していった末に、ここ嶺北にたどり着いたようです。
 
自分の山で自分で木を切り、自分の材で家を建てる
本山町に移住後は、理想的な暮らしを実現しているように見えるお二人。
 
しかし、川端さんにはまだまだ大きな夢があると言います。
 
それは、 いつか「自分の山で切った木を、自ら製材し、その材で家を建てる」こと。
 
 
 
林業の奥深さにふれて学べば学ぶほど、どんどん新しい発見があるのだとか。
 
パートナーの北出さんもそんな川端さんの夢に魅了されているそうです。
 
また取り組んでいるお茶栽培の事業も、もっと拡大したいと先を見据えています。
 
 
 
二人で夢を持ち、互いに応援しあい、それを実践する暮らしの在り方。
 
ナリワイが織り重なるような暮らしの豊かさ

お二人の暮らしを見ていると、都市での仕事観とはまったくちがう仕事観があることに気づかされます。

都会では「ひとつの仕事を一所懸命」やることが当たり前です。

なので、仕事といえば多くの人がわかりやすく一言で言い表すことができます。

 

しかし、お二人の場合はちがいます。

インタビューをすればするほど、新しい仕事の話が出てきます。

 

「たしかに街から離れていて不便かもしれないけど、離れているからこそ良いものが残っているともいえる」

「ナリワイとなることをいくつも持っておくこと、それが田舎の豊かな暮らし方」

「すべてが人手不足だからこそ、自分が好きな仕事で食べていくことができる」

 

と、話す川端さん。

だからこそ、これがやりたいと意思表示をすれば、つなげてくれる人がいる。

 

 

林業に、お茶栽培に、花火職人まで。

都会や街中では考えられない組み合わせも、ここでは自在に取り組むことができる。

 

そんな「ナリワイが織り重なるような暮らし」の様子は、いままでの暮らしとはちがった豊かさを見せてもらいました。

 

 


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