嶺北に増える移住者 地域の魅力「さくら市」の可能性とは


2017年3月29日

【この記事は、田舎ラボ事業の一環です。嶺北の暮らしや移住に興味を持つ若者が、地域での仕事やナリワイに焦点を当てた取材をお届けします】

全国の各地域にある産直のお店。

 

本山町中心部にある「さくら市」では、嶺北の農産物直売所になっています。

地域の採れたての新鮮な野菜が格安の値段で手に入るさくら市。

 

今晩の食材を調達するために、訪れてきました。

  • 場所:さくら市
  • お話を伺った人:本山絢子さん
  • とき:2017年3月

店内は直売所と思えないほどの広さと品揃えです。

野菜、果物、漬物、惣菜など、嶺北でつくられた商品など、ずらりと並べられています。

 

気になる商品のお値段ですが…

まさか、これで100円?

ピーマンもこれだけ入ってまさか100円?

 

一体どうなっているでしょうか?

そんな疑問が止まらなかったので、ここで働く本山絢子さんにさくら市の仕組みについて教えてもらいました。

本山さんは、さくら市がオープンしたときから勤めているとのこと。

当時、すでにお仕事を退職されていたらしく、人手が足りていなかったことから手伝うようになったそうです。

 

「ここさくら市は、2005年8月にオープンしました。 組合に参加している約400人ほどの町の人たちが野菜を持ち寄り、常に新鮮な野菜を置くようにしています」

 

いわゆる、農産物直売所として機能しており、嶺北地域でつくられたもののみを商品として扱っているそうです。

農産物直売所の魅力といえば、なんといっても「安さ」が思い浮かぶかもしれません。

 

「野菜のお値段は、どれも基本的に100円にそろえています。収穫量などの影響でどうしても高くなることもありますが、それでも100円台の野菜がほとんどです」

 

まさにその安さに驚かされましたが、やはり値段をおさえることにはこだわりがあるようです。

加工品なども個性豊かな商品が並んでいましたが、どうやら少し問題点もあるのだとか。

さくら市を支える嶺北地域の生産者

「嶺北地域の野菜を作る人たちがどんどん高齢になってきているので、それが心配です」

 

安く新鮮な野菜を求めてたくさんのお客さんが集まるものの、生産する地域の方々の高齢化が進むにつれて、生産が追いつかなくなってきているそうです。

 

「前に比べると野菜を持ってきてくれる人が減っています。組合には400人いますが、実際に今も野菜を作っているのは、すでに半分くらいまでに減ってしまいました」

 

オープン当初から10年以上働く本山さん、生産側が追い付かなくなることに心配の声を漏らしていました。

それもそのはずです。生産者の数が減ってしまえば、これまでのように豊富な野菜をそろえることが難しくなります。

 

近年、移住者が増えていることで話題の嶺北ですが、地域の大きな魅力でもあるさくら市をさらに盛り上げることが課題のようです。

 

さくら市の魅力と地域の可能性

「売る人も買う人も、自然と地域の人が集まるのがいい場所だと思います」

 

ある人にとっては、野菜を売りに。

別のある人にとっては、野菜を買いに。

 

さくら市は、こうして地域の人々が集まる場所になっているようです。

実際に店を訪れている間も、新しい野菜を持ってきた方がいましたが、売り手と買い手の距離の近さを感じました。

 

「土日には高知市や南国市のお客さんや、徳島県や香川県からわざわざ買いにきてくれる方もいるんですよ」

 

訪れたのは平日でしたが、土日は地域の外からきたお客さんも含め、今もよくにぎわっているのだとか。

そう考えると、さくら市は嶺北地域にとってとても大きな役割を果たしているのではないでしょうか。

 

地域の売り手と買い手が集う場所であるうえに、地域の外から人が入ってくるきっかけにもなっている「さくら市」。

地域外からきた人が、ここさくら市を通じて嶺北地域にさらなる魅力を感じ、移住につながることも考えられます。

 

そうして移住してきた人を含めて、嶺北地域に住むより多くの人が生産側として支えるようになれば、これからもさくら市が地域の魅力として、残り続けることができるのではないでしょうか。 

取材をさせてもらって、そんなことを感じました。

 


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