東京から嶺北に一気に移住 お山のこだわりのパンを届けるベーカリー


2017年3月29日

【この記事は、田舎ラボ事業の一環です。嶺北の暮らしや移住に興味を持つ若者が、地域での仕事やナリワイに焦点を当てた取材をお届けします】

嶺北地域の中心部・本山町のさくら市の一角にあるこだわりのベーカリーがあります。

東京から高知に移住してレイホク・ファーマーズ・カフェでパン屋を営む佐藤恵さん(写真左)にインタビューをさせていただきました。

 

ご家族で移住してこの地で暮らす佐藤さん。一体どのような思いでパン屋を営んでいるのでしょうか。

 

 

 

3.11の1週間で嶺北に移住。きっかけは原発事故


↑店内に飾られた嶺北地域のマップ

佐藤さん「東京生まれの東京育ち。東京での生き方が当たり前だと思っていたんですけどね」

 

そんな「当たり前」の日々を送っていたある日、3.11の震災が発生。

原発事故をきっかけに東京での暮らしに疑問をいだきはじめたそうです。

 

佐藤さん「震災が起きたとき、コンビニやスーパーの棚から日ごとに物がなくなっていったり、車のガソリンを買うのに何時間も並んだりしました。そんな事態を目の当たりにして初めて都会の生活は簡単に壊れるのかも、と気がつきました」

 

その当時、また住宅ローンが30数年残っていたり、子どもの学校の手続きをなにも済ませていない状態だったにも関わらず、すぐさま移住を決意したそうです。

 

佐藤さん「10年以上前に一人旅で訪れた高知県を思い出して、移住を決めてから1週間後には土佐町に住んでいました。嶺北の移住相談員の方にも、これが最速移住だと言われます 笑」

 

お山のベーカリーをオープン。そこに込められた想い


店内に飾られたロゴ

店内に飾られたロゴ

東京でパン屋を営んでいた実績とスキルを活かして、移住直後はひとまずお土産用の人形焼き(龍馬焼き)を販売して生計を立てていたそうです。

移住半年後にしてやっと現在のお店の物件に空きが出て、出店が可能な状況になったそうです。

 

でも、お店の空きはでたんだけど、パン屋を再開するかはちょっと悩んでいたのだとか

というのも、東京と比べれば人口も少なく年齢比率も大きくちがうため、採算をとれる目途が立たなかったのです。

 

佐藤さん「普通だったら、採算がたつか調査をするのは個人事業主として当たり前なんだけど、震災を経験して、この地域のために地域の人の交流の場となるパン屋をつくろう、と決めたんです」

 

そう決めた直後、採算にとらわれずレイホク・ファーマーズ・カフェの営業をスタート。

4年目となる現在も順調に営業を続けているそうです。

 

お店の内容を充実させるだけでなく、自分や家族にとって気持ちよく生活をしていくそのスタイルは、とても力強く見えました。

 

自分の頭で考えて判断すべき時代。子どもたちにもそうなってほしい


レジ横のオブジェ

レジ横のオブジェ

パンのメニューには、お米・赤牛・地鶏・アメゴなど豊かな食べ物がそろっており、子育て世代に対する支援もとても厚いそうです。

都会とちがってライフラインが簡単にはつぶれることのないこの地域に、佐藤さんは「強さ」を感じると言います。

 

佐藤さん「ここでは独立した生活を送れるので、本当に良い場所です。震災後に特に感じましたが、目を見開いて見てみれば、東京にはいろんなしがらみがありました。本当の意味で自由なのはどっちなのか、自分の頭で考えないといけないなと思います」

 

子どもたちにはとにかく自分の頭で考えてほしいと語る佐藤さん。

もし子ども自身が必要と感じたならば、一度日本から離れてもかまわないともおっしゃっていました。

地域で暮らすからこそ見えてくる豊かさを感じる生活スタイルは、今の日本人にかけているものなのかもしれません。

 

その根底にあるのは、自分の頭で考えることをやめてしまっていないか ということ。

佐藤さんの暮らしは、特別な何かを求めるのではなく、自分にとっての大切さを見直すことを教えてくれるように感じました。

そんなお山のベーカリーのパンはこちら


話を聞いているうちに、実際のパンの味が気になってきました。

そんなレイホク・ファーマーズで、パンとサラダのセットをいただいてきました。

見た目からしてもう美味しそうですね。

実際に食べてみると、パンの生地がもちもち・ふっくらしてとっても美味しいです。

セットに付いてくる自慢のスープはとっても具だくさん。

一つ一つの具にうまみが染みてます。

飲み物も充実しています

ホットゆずジュースは体が温まります。

豊富なメニューはこんな感じです。

店内の内装はとってもおしゃれで、子どもも大人も楽しめます。

これがあれば真冬でも大丈夫。

さむい季節でも安心な薪ストーブが焚かれていました。

さいごに


現在は、移住してきた佐藤さん自身も移住相談員をつとめているそうで、佐藤さんとの出会いをきっかけに何人もの人々が嶺北地域に移住してきたそうです。

高知にやってきた当時の自分の想いを振り返りつつ、今も地域の人と密接に関わって笑顔でお仕事をされている様子がとても印象的でした。

 

東京での生き方に疑問を持ち、とにかく自分の頭で考えて決断・行動してきた佐藤さんだからこそ、地域にとって欠かせないパン屋になっているのですね。

ここレイホク・ファーマーズ・カフェには、自分にしかできない仕事のヒントが詰まっている気がしました。

佐藤さん自身とっても気さくな方なので、嶺北の本山町に行った際には、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

レイホク・ファーマーズ・カフェ

TEL 0887-76-3541
〒781-3601  高知県長岡郡本山町本山582-2 本山さくら市


〒781-3521
高知県土佐郡土佐町田井1667
土佐町農村交流施設おこぜハウス内
担当:川村
TEL:0887-72-9303
FAX:0887-72-9304
E-mail: reihoku.in@gmail.com

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